「どうやって化学物質過敏症から復活したのか?」

私の方法 第4回です。

前回は、化学物質過敏症と身体感覚の鋭敏性との関係を書きました。

そして意識の焦点を化学物質に当てないで化学物質について考えない努力をしたというお話しでした。

 

今回は、全ての化学物質をひとつの物のように一体化して考えないというお話しです。

人間の思考は一部の物をまとめて全体の物のように一体化して考える傾向があります。

 

例えば・・・

うわさ話をしている人がいます。

その人は、大抵こう言うのです。

「みんなが言っているよ!」

「みんなって何人の人が言っていたの?」と、たずねると、

2人から聞いたうわさ話だったりします。

たった2人の人から聞いたことなのに

その人は、多くの人が言っている話のように思えてしまうということです。

 

また、

恋愛経験などで男性に騙されて、ひどい目にあった女性は言います。

「男なんて信じられない!」と・・・

本当に男性は、みんな信じられないのでしょうか?

誠実な人の方が多くいらっしゃいますね。

一人の人に騙されたことを男性全部まとめて一体化して、

「男なんて信じられない!」という発想になってしまうことがあります。

 

こんな風に、

人間は、恐い事や嫌なことがあると全部まとめて一体化して嫌だ!と、思ってしまう傾向があります。

 

私は化学物質を全部まとめて一体化して

「化学物質は悪い!」と、決めつけていました。

何万種類もある中で、いくつかの化学物質が悪影響を及ぼしているのに

全ての化学物質を全部まとめて一体化して悪い!

という発想になってしまったのです。

 

そんな時にちょっと深呼吸をして、本当にそうなの?と、自分に疑いを掛けました。

本当に全部の化学物質が悪いの?と・・・

私の命を救ってくれたお薬も化学物質じゃないの?

 

その時、私は化学物質の恩恵をたくさんいただいていることに気がつきました。

廻りを見渡せば全てが化学物質で出来ているものばかりです。

私はありとあらゆる化学物質の恩恵で生きていることを忘れていたのです。

 

それからの私は恩恵をいただいた化学物質をひとつひとつ思い出して、感謝することを意識的にしました。

化学物質全体を悪者にするのではなく、良いところを見るようにしたのです。

すると、化学物質が恐いものではなくなっていきました。

知らないうちに、少量の化学物質を感じても嫌なものではなくなりました。

そして不思議なことに化学物質過敏症の反応も徐々に少なくなっていったのです。

 

さて、今日はここまでで、この続きは第5回に・・・